お腹外来(IBS・SIBO・LGS)

    病院をはしごしても、下痢・腹痛・お腹の張りの原因がわからない、治療方法がないあなたへ

    「だめだ、電車に乗れない」

    通勤のための最寄駅で、腹部に鋭い痛みを感じトイレに駆け込みました。
    激しい下痢と腹痛のため、どうしても電車に乗れることができなかったのです。

     これが、私が自分の抱える疾患「過敏性腸症候群」と本気で向き合うきっかけとなった出来事でした。

     振り返れば、子供の時からお腹の弱い子供でした。
    祖母から、下痢に効果のある置き薬をもらっては、よく飲んでいました。
    その後も、テストの途中でトイレに行ったり、大きな行事の前になると、緊張でお腹を壊したりしました。
    ただ部活、勉強、仕事などの妨げになるというほどの事はなく、日常生活は問題なく過ごせていました。

    ところが、数年前、九州から東京に統合医療という分野の勉強するために家族で上京してから、徐々に、私の体に大きな変化が表れるようになりました。
    統合医療とは、さまざまな医療を融合し患者中心の医療を行うもののことです。治療手段としては科学的な近代西洋医学はもちろん、漢方や鍼灸などの伝統医学、ハーブなどの補完・代替医療、更に経験的な伝統・民族医学や民間療法などまで組み合わせたものの総称です。

    なぜ、統合医療なのか。それは、子供のころの体験が大きく影響しています。
    私は、プロ野球選手を目指す夢見る野球少年でした。しかし、技術のない中ボールを投げすぎ、さらに痛みを我慢して投げ続けたために、気が付いたときは、屈曲制限と痛みでボールを投げることができなくなっていました。それから様々な整形外科、鍼灸などの治療を2年近く行いましたが改善は見られず、最後に行った整形外科ではサッカー選手になる様に指導されました。そう宣告された夜、号泣したことは今でも覚えています。そして治癒を半ば諦めていた時、山重先生に出会いました。先生は、精神科・内科の医師でしたが、統合医療も勉強されていた方で、最後の望みを託しての受診でした。

    診察は鍼と電気を組み合わせたとても不思議なものでした。

    治療時間はほんの数分。そしてその後「曲げてごらん」の声。疑心暗鬼しかなかった私でしたが曲げた瞬間、驚きました。これまで2年近く90度以上曲げることができなかった肘が痛みなく曲がり肩に手が届いたのです。その時の感動と興奮は今でも鮮明な記憶となっています。そして感動を与えてくれた山重先生の医療スタイルが、私の目指すべき医師像となりました。

    そして子供のころからの夢を実現するための一歩が、東京への転居でした。
    しかしこれは同時に、私にとって苦しみの一歩にもなりました。

    統合医療を勉強し始めてすぐ、私はこの学問の果てしなさを知りました。わかってはいたつもりでしたが、改めて西洋医学はもちろん、伝統医学から世界中の民間療法と、要求されるあまりにも膨大な知識量に私は圧倒されてしまいました。また、この分野の成功の難しさも同時に知りました。日本は国民皆保険で、医療費は3割以下、条件に応じては全額無料の人たちもいる医療費が非常に安い国です。その中で、西洋医学以外、つまり保険が使えない、場合によっては100%自費が求められる統合医療を成功させることは非常に難しく、実際にこの道を志して成功している医師はほとんどいないという現実でした。

    普通に医師として一般病院に勤務していれば、お金も社会的地位も保証されます。それを捨て、日本の医療制度において成功者がほとんどいない統合医療という分野へのキャリアチェンジは、自分の夢であったはずなのに、日に日に不安に代わっていきました。

    「本当にこの道を進んでやっていけるだろうか」
    「家族を路頭に迷わせることはないだろうか」
    不安が何度も頭を廻りました。そして、その不安が、「頑張るしかない!」「絶対に成功させなければ!」という強いプレッシャーとなって私の体にのしかかりました。

     そのような中、思いがけないトラブルが私と家族を次々と襲いました。
    上京してすぐ、夜中に階段から転落し膝の靱帯を損傷。私は1か月の松葉づえ生活を余儀なくされたのです。まだ満員電車での通勤に慣れていないのに、松葉づえは大きなストレスでした。
    さらに、私たちの住んだ家の目の前のアパートに、子供嫌いで、近隣の住民をことごとく追い払い続けたクレーマーがいることが分かったのです。子供が3人いる私たち家族は特に目をつけられ、理不尽で心ない言葉を投げかけられるなど、子供たちを含め、私たち家族は皆、心に大きな苦しみを負いました。
    私たち家族は引っ越しをして、今は自然も多く、近所の人たちもよい人ばかりの環境で暮らせていますが、上京直後のこの体験は、目に見えない傷となって私の心に残りました。

    その後、電車での通勤にもなれ、仕事にも落ち着いて取り組めるようにはなったものの、今度は統合医療という分野の厳しさ、果てしなさ、この道で医師として経済的に自立することの難しさが、知れば知るほど身に染みてきました。私はその不安を振り払うために、さらなるスキルアップを目指し、学校、塾、学会、セミナーと、ありとあらゆるものに参加し、休日のほとんどを勉強に使いました。空いた時間があればできる限り論文や関係図書を読むことに費やしました。

    今思えば、私は張りつめた糸のような精神状態でした。

     そのような余裕のない毎日を送る最中、さらに大きな出来事が起こりました。
    妻の妊娠です。それは、もちろん私にとっても家族にとってもうれしい報告でした。それなのに、余裕のない毎日を送っていた私には、この出来事が、プレッシャーにもなりました。
    「この子たちを、新しく生まれてくる子供も、絶対不幸にしてはならない。もっともっと頑張って成功しなければ」
    しかし、そのような思いとは裏腹に、悪阻(つわり)のせいで妻が体調不良となり、私は土日を自由に使うことができなくなりました。
    本来なら、家族との時間を楽しむべきだったのに、その時の私は、それができず、これも不安の材料にしてしまいました。
    「このセミナーに出たいけど出られない。多くの先生たちは学んで先に進んでいるのに、自分だけ置いて行かれてしまう」
    という焦りに襲われていたのです。

    そのころ、もう一つ大きな出来事がありました。私が中心になって、新しい医療従事者のための学会を立ち上げることになったのです。
    事務局の立ち上げに始まり、口座の作成、会則作り、多くの先生たちとのやり取りなど、日常の勤務を行いながらの作業はとても大変で、さらに大きな負荷を私に与えました。
    そんな、心の糸が伸びきったような状態が続く中で、気がつけばある症状が、私に表れていました。

    下痢です。

    「あれ、またお腹が痛い」
    トイレに駆け込む回数が日に日に増えていきました。
    また、このころよりお腹の膨満感にも苦しめられました。特にお昼後の診察ではお腹の張りが強く、カイロをお腹に張りなんとか乗り切る、という日々が続きました。

     これに対して食事をセーブしたり、消化の良い食材を選んだ食事に変えたりしたのですが改善は乏しく、気がつけば、常にお腹の調子を気にしている自分がいました。
    「何かおかしい。こんなことは今までになかった。大丈夫だろうか」
    そのような心配が日に日に強くなっていく中、とうとう、通勤すら思うようにできなくなってしまったのです。
     その時になってやっと、私は自分の症状と向き合いました。

    「この症状を何とかしなければ、私自身がだめになってしまう」

    医師として、自分自身をあらゆる角度から診察しました。
    そして自分自身を「過敏性腸症候群」と「SIBO」と診断しました。
    ただし過敏性腸症候群は、西洋医学的には完治のための確立した治療はなく、症状を抑える方法しかありません。
    またSIBOは日本の保険診療の中では病名すらありません。だからこそ、私自身が勉強してきた統合医療の出番でした。

    私は、消化器内科・心療内科などの西洋医学、漢方・お灸・針・瞑想などの東洋医学、サプリメント・食事療法・運動療法などの補完代替医療のすべてを駆使して自分の下痢と向き合いました。

    そして、約1年半。通勤電車にさえ乗れなかった私は、飛行機に乗って学会に参加できるまでに回復したのです。

    私と同じように、この疾患で苦しんでいる人は世界中にたくさんいます。米国では人口の14%、日本でもほぼ同様の13.1%が過敏性腸症候群で苦しんでいると報告されています。(H. Miwa , et al.2012)つまり、日本国内だけでみても1000万人以上が過敏性腸症候群で、お腹の苦しみを抱え、かた過敏性腸症候群の80%以上がSIBOを併発していると報告されています。
    その苦しみを知っている私だからこそ、皆さんをなんとか楽にしてあげたい、その思いで開業したのが「こもれびの診療所」です。

     当院でおこなっている治療は、突如襲ってくる腹痛、下痢、腹部膨満に対して医師として、そしてそれに苦しんだ患者として戦った私のカルテであり、処方箋です。
    またこの処方箋は、10年ブラッシュアップし続け、そして生まれたのが、「こもれび式治療法」です。

    現在は、北は北海道から、南は福岡まで、日本中からお腹の困った方たちがたくさん訪れてくれています。
    そして多くの笑顔が見られるようになりました。
    「私と同じ苦しみを抱えている患者さんに笑顔になってもらいたい」
    その思いと効果が詰まった治療です。
    ぜひ、一人でも多くの人にこの治療方法を知り、体験してほしいと心より願っています。
    大切な人たちと共においしいご飯を食べる、旅行に行く、通勤する、そんな普通の毎日があなたに訪れますように祈って。

    追記:当院のお腹外来では、
    1)通常の保険診療では寛解に至るのが難しい「過敏性腸症候群(IBS)」
    2)日常生活を妨げるほどのお腹の張りやガス腹を引き起こすにもかかわらず保険診療に病名が存在しないため、通常の病院では治療対象とならない「小腸内細菌増殖症(SIBO)」、またSIBOではないが腹部のガスで困っている「SIBO陰性の腹部膨満」
    3)お腹の張りや下痢などお腹の症状に加え、不眠症、記憶力低下、不安感、疲労感、口臭、神経過敏、食欲低下、じんましん、喘息、アトピー性皮膚炎など、様々な症状を引き起こすリーキーガット症候群(全身腸漏れ症候群 LGS)
    の3つをメイン治療疾患として対応しております。

     

    検査

    まず患者様の現在の状況を把握するために、詳しい問診と検査を行います。
    ウェブ問診(メルプ)に、お腹を含めて、現在の状況に対してかなり詳細に答えていただきます。お手数ですが、診断・治療にとって非常に重要な情報となりますので、そちらの記載をお願いいたします。
    その問診票と実際の診察の後、さらにいくつかの検査を行います。
    当院は、自費診療であり、米国に提出するものや、ルクセンブルクのホストコンピューターと通信でつないで行う検査など、通常保険診療では行えないものがベースとなるため、検査項目が増えるほど、当然ですが料金も加算されます。
    ただし、医師にとっては、これらの検査が増えれば増えるほど、患者様を正確に診断し、治療を決定するうえで、より詳細な計画表を作ることが可能になります。
    このジレンマを抱えつつ、ここでは、「なぜ検査を行う必要があるのか?」、「数が増えるとどのようにいいことがあるのか」、「できるだけ検査を少なくしたいと考えると、自分の症状にベストだと思われる検査はどれか」
    についてお話させていただきたいと思います。

    検査の意味
    医療の目的は、患者さんの困った(ここではお腹の張りや下痢)の原因を考え、治すことです。
    それにおいて必要になるのが「検査」です。
    検査の意味は、登山に例えるとわかりやすいかもしれません。
    登山の目的は「山の頂上に登る」、これは治療でいえば「患者さんの困った症状が改善し元気になる」にあたります。
    それにおいて、知らなければならないことは2つ、「今、山の何合目にいるのか?」と「どのルートを使って登るのか?」という事です。

    ■「今、山の何合目にいるのか?」
    お腹の問題を治療するにあたり、お腹だけを考えればよいのか、それともストレス(脳や自律神経)や食事・睡眠(生活習慣)まで考えないといけないのか、つまり検査(問診を含む)は、患者さまの現在の状況(スタート地点)を教えてくれます。
    この「今、患者さんはどのような状態なのか?」を知るために、検査はとても重要な意味を持ちます。

    ■「どのルートを使って登るのか?」
    検査のもう一つの役割は「病気の治し方の方針」を立てる事です。
    小腸に菌がたくさんいる、カビが多い、ストレスで腸が動いていない、副腎疲労やミトコンドリア機能不全でエネルギーが不足している、これらの情報が多ければ多い程、目の前の山(=患者さんの治す順序)を左に迂回するのか、右に迂回するのか、それとも遠回りだけど一回下って裏側から登るのか、最短ルートを選択するのか登り方(治し方)が全くかわってきます。
    つまり、検査が増えれば増えるほど、その患者さん一人一人のマニュアルではない、ベストな治療方法がわかるということになるのです。

    ■ベストな検査を選択する

    上述のように、検査は増えれば増えるほど私たちのとっても患者様にとっても治療の方向性を決定するにはベターです。ただし繰り返しになりますが、検査項目が増えれば患者様にとって「金銭」というデメリットが発生します。よってそれぞれの検査のメリット・デメリットを考慮し、患者様と相談の上、一人一人のベストを共に考えたいと思います。
    ひとまずここに、お腹の問題において行われることがおおい検査の一覧をお示しします。

    検査名

    メリット

    デメリット

    SIBO呼気検査(呼気ガス)
    対象:SIBO

    SIBOかどうかの判定ができる。また自宅で行えるため、来院しなくても判定可能

    米国で行うため、23週間程度結果が出るまでかかる

    ②有機酸検査(尿)
    対象:SIBOIBSLGS

    腸管内の菌の種類がカビも含めてざっくりわかる。その他ミトコンドリア機能、栄養状態、解毒機能、炎症なども見ることができる。自宅で行えるため、来院しなくても判定可能

    米国で行うため、23週間程度結果が出るまでかかる(尿)

    ③Gi-MAP(便)

    対象:SIBOIBSLGS

    G腸内環境を“DNAレベル”で詳しく調べる便検査です。単なる「善玉菌・悪玉菌」だけではなく、
    ✔ 感染(細菌・ウイルス・カビ・寄生虫)
    ✔ 腸内細菌バランス
    ✔ 消化・吸収機能
    ✔ 腸の炎症・免疫状態
    ✔ リーキーガット(腸のバリア機能)
    まで、腸の状態を総合的に評価できます。

    米国で行うため、23週間程度結果が出るまでかかる(便)

    ④血液検査(血液)

    対象:SIBOIBSLGS

    日本で行えるので速やかに結果が出る。消化能力、ミトコンドリア機能、ミネラルの一部、ビタミンの一部など、ある程度、また広範囲に確認できる

    血液検査を分子栄養学的にみるため、一般の評価と異なり、様々な問題点が確認できる。

    ⑤オリゴスキャン

    対象:SIBOIBSLGS

    体内のミネラル量(20種類)と有害金属(12種類)の検査が瞬時にわかる。血液を必要としない検査なので痛みが一切ない。

    腹部関係においてはあくまでも補助診断となる。来院が必要となる。

    ⑥腸管バリアパネル検査および遅延型アレルギー検査

    対象:LGS

    ゾヌリン・カンジダ・オクルディン・LPSの抗体(IgGIgA)、炎症物質(C3d)を測定。同時に食べ物におけるリーキーガットの原因検索として、遅延型アレルギー検査を併用。

    米国で行うため、2~3週間程度結果が出るまでかかる

     

    ●お腹の治療はお腹だけにあらず
    「脳腸相関」「腸はセカンドブレイン(第二の脳)」など言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?
    これは腸は脳と強く相関がある、ということを意味する言葉なのですが、実際、IBSやSIBOにおいては、特にこもれびの診療所に受診されるような方は、これまで様々な病院に行かれるも改善が乏しく、長期の苦しみと共に来院されることがほとんどです。よって、消化管はもちろんですが、それにかかわる自律神経、脳の両方もひどくダメージを付けている場合がほとんどであり、その治療において、当院では脳科学、分子栄養学、東洋医学、心理学などを利用して対応していきます。
    なお、なぜ腸の治療に脳や自律神経のことを考えないといないのか?という疑問については、以下映像でも解説しておりますので、ご参照ください。

     

    1)腸を治す

    突然ですが「リフォーム」と「リノベーション」の言葉の違いをご存じですか?
    「リフォーム」は「悪い状態からの改良」を意味し、基本的に壊れていたり、老朽化したりしている建物を部分的に直すことで、マイナスをゼロの状態に戻すことを意味します。
    これに対して「リノベーション」とは「革新、刷新、修復」を意味し、リフォームにプラスアルファし、新たな機能や価値を向上させることで、元のものよりさらにいいものに変えるという事を意味しています。
    つまり、腸をもとに戻すのが「リフォーム」、これまでの腸をさらに良くするのが「リノベーション」です。
    これを踏まえて、腸治療をご説明いたします。
    1)腸管リフォーム療法・腸管内善玉菌群移植療法
    私は腸管を家、腸内細菌を住民と考えます。そして、この両方がベストな状態になったとき、腸は健康になると考えます。
    よってまずは、家である腸管をオゾン注腸療法と交流磁気治療を使って修復する「腸管リフォーム療法」を行います。これは、血流改善、活性酸素除去、免疫安定、抗炎症、自律神経調整などの作用を持つ治療法を組み合わせたもので、これにより「腸管の改善=リフォーム」を目指します。
    次に行われるのが、善玉菌群の移植、「腸管内善玉菌群移植療法」です。リフォームされた腸管に、多種類の善玉菌を大量に注入することで、腸管内の腸内細菌のバランスを善玉菌優位に導き、腸の状態をより良い状態に導いていきます。
    リフォームされた家(腸)に、良い人達(善玉菌たち)ばかり住み着かせることで、腸をさらに良い状態にする、つまり「リノベーション」を目指すのがこもれび的腸治療となります。
    腸管リフォーム療法」、「腸管内善玉菌群移植療法」、そしてこれらを合わせることで行う「腸管リノベーション療法」、これがこもれび式腸治療となります。
    その他基本治療としては
    ・腸粘膜再生:「L-グルタミン」・ボーンブロス(骨蛋白スープ)など
    ・腸粘膜の抗炎症:カプリル酸・フィッシュオイル(EPA DHA)・L-グルタミンなど
    ・腸粘膜の修復:ビタミンA・亜鉛(抗炎症作用もあり)・ビタミンD(腸壁のタイトジャンクションを守るのに必要)・マグネシウムなど
    があります。

    ●注意事項
    ■本治療は医薬品医療機器等法上の承認を得ていないため、医療保険制度は使用できません。自費診療となります。
    ■ 未承認医療機器であるオゾン生成機器(専用注射筒など)は、医師の責任において適切な輸入許可のもと輸入され使用されています。
    ■ 本治療に使用できる同一の性能を有する他の国内承認医療機器・医薬品はありません。
    ■ 血液オゾン療法は、海外、特にヨーロッパでは長い歴史のある治療法です。数多くの臨床試験が諸外国において行われていますが、重篤な副作用の報告はありません。


    2)ラジオ波温熱マッサージ
    当院のお腹2大疾患、SIBO、IBS治療において、飛躍的に治療効果を上げることに成功した治療方法です。
    特にお腹だけでなく、心や自律神経に問題のある方は積極的に行うことをお薦めする治療方法となっています。

    ●注意事項

    • 本治療は医薬品医療検査等法上の承認を得ていないため、医療保険制度は使用できません。自費診療となります。
    • 火傷のリスクがありますので、細心の注意を払い行います。

    2)脳を治す

    脳の治療として、当院では以下の治療を行っています。
    1)YNSA(山元式新頭針療法)®
    YNSA学会®の代表を務める加藤が、世界でもトップクラスの技術にて、頭針治療により脳の調節を行っていきます。
    自律神経機能の中枢部である脳幹は腸治療において特に大切な治療部位となります。よって、ここは非常に意識して治療していきます。

    2)物理療法(電気・磁気・高周波)
    こもれびの診療所では脳治療に、物理療法を多用しています。
    この治療法を取り入れてから、改善効果が飛躍的に上がりました。特にラジオ波温熱マッサージはお腹の治療には必須アイテムとなっています。

    3)自律神経を治す

    自律神経とは脳の中枢奥になる脳幹からの指示を腸管に伝える神経で、交感神経と副交感神経の2本を手綱のように操って、腸を含め、体中の臓器を最善の状態に導くように働きます。

    図は自律神経を簡単に図示したものです。
    交感神経と副交感神経を使って体内のすべての臓器をコントロールしているのがわかると思います。特に最も大きな臓器である小腸と大腸は、非常に多くの神経が分布しており、腸と自律神経は気に話すことができない関係です。
    しかし、脳幹及び自律神経は、ストレスに弱く、ストレスの過剰状態が長期続くとシステムエラーを起こします。その結果、自律神経がコントロールする小腸、大腸は機能不全を起こし、下痢、便秘、腹部膨満などの腹部の異常な状態が引き起こされてしまいます。

    (人間関係の問題だけでなく、結婚や出産、入学などの変化もストレスになる)

    これに対して、こもれびの診療所は「東洋医学」をベースに近代治療器具を組み合わせて対応していきます。

    1)YNSA® ラジオ波温熱マッサージ

    お腹の不調(腹部膨満・便秘・下痢・違和感)は「腸そのもの」だけでなく、自律神経の乱れ」が大きく関与しています。
    当院では、その自律神経に対して2つの異なるアプローチをメインとして整えていきます。

    ●YNSA®

    特徴:頭にあるツボを使って脳(中枢)から自律神経を整える治療

    主なメリット

    ① 自律神経を“中枢からリセット”
    脳のバランスを整えることで交感神経と副交感神経のバランスを正常化
    ・ストレス ・不安 ・過緊張
    による腸の異常を改善します

    ② 腸の動きを自然に整える
    腸は「第二の脳」と言われるほど自律神経の影響を強く受けます。
    YNSAによりお腹の不調の根本改善が期待できます。

    ③ 即効性と再現性
    施術直後から・お腹が温かくなる ・張りが軽くなる ・リラックスする
    と感じる方が多いのが特徴です

    ④ 全身への波及効果
    腸だけでなく・睡眠改善 ・不安軽減 ・慢性疲労改善
    など、全身に効果が広がります

    なお、YNSA時には、お腹治療のキーとなる東洋医学の知識に科学的根拠を加え、熱刺激や電気刺激を与えて脳、自律神経を通じて腸を整えていく方法をプラスします。
    なお電気刺激と脳の改善の関係はいくつか論文が出ています。

    1. 「脳内に痛みを抑制する物質や精神を落ち着かせる物質など作り出す」
    2. 「強い痛みを伴う電気刺激を与えることで、腸の動きを阻害する=下痢を止める(Lehman AV, 1913)」
    3. 「手や腹部の皮膚に神経刺激を与え、胃の前庭部の運動機能を低下させる(Camilleri M et al, 1984)」

    ●ラジオ波温熱マッサージ

    特徴:お腹を直接温めながら末梢(腸そのもの)から整える治療

    主なメリット
    ✔① 腸を深部から温める
    ラジオ波は体の深部まで届き内臓レベルで温度を上げる。
    これにより・血流改善 ・腸の動き改善 ・ガス排出促進
    が起こります。

    ② 腸の“物理的な詰まり”を改善
    腸の硬さ・ねじれ・癒着にアプローチすることで
    ・腹部膨満 ・便秘 ・ガス溜まり
    をダイレクトに改善します。

    ③ 副交感神経を優位にする
    「温める」という刺激は、副交感神経(リラックス)を活性化
    ・腸の蠕動運動が改善 ・消化吸収が促進
    されます

    ④ ミトコンドリア活性
    温熱によりエネルギー産生(ATP)が向上
    ・慢性疲労 ・だるさ
    にも効果が期待できます。


    こもれび式の本質~中枢(脳)+末梢(腸)を同時に整える
    YNSA® → 脳から整える
    ラジオ波 → 腸から整える

    だからこそ・再発しにくい ・根本から改善する ・体が“本来の状態”に戻る
    という変化が起こります。

    まとめ~「脳と腸の両方から整えることで、本来の自然なリズムを取り戻す治療です」

    ●その他~月経と便秘、下痢の関係

    女性の体は、月経周期に合わせてホルモンのバランスが大きく変化します。
    その変化は子宮だけでなく、腸の働き(蠕動運動)にも影響を与えています。

    月経前(黄体期)~便秘が起こりやすい時期

    排卵後から月経が始まるまでの間は、プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。
    プロゲステロンには平滑筋(子宮や腸の筋肉)の動きをゆるめる作用があるため、
    腸の動き(蠕動運動)が低下し、便が停滞して便秘になりやすくなります。

    さらに体は妊娠に備えて水分をため込みやすくなるため、
    便の水分が減って硬くなることも便秘の原因となります。

    月経直前~月経中:下痢・腹痛が起こりやすい時期

    月経が始まる頃になると、今度はプロスタグランジンという物質が増加します。
    これは子宮を収縮させて経血を外に出す働きを持ちますが、
    腸にも作用して蠕動を強くし、下痢や腹痛を引き起こすことがあります。

    特に「月経初日から2日目」に下痢や腹痛を感じる方が多く、これは生理現象として自然な反応です。
    ただし、この生理現象に対して、異常なほどの腹部反応が出る場合は治療対象とし、月経リズムなどの改善を図ります。

    各論

    こもれびの診療所では、腸のトラブルで日常生活が非常に難渋しているにもかかわらず、通常の検査では「異常なし」と言われる消化管疾患、中でも
    過敏性腸症候群(IBS;irritable bowel syndrome)
    小腸内細菌異常増殖症(SIBO;Small intestinal bacterial overgrowth syndrome)およびSIBO陰性の腹部膨満
    リーキーガット症候群(LGS;leaky「漏れる」gut「腸」syndrome=腸漏れ症候群)
    などの疾患が治療の主となっています。

    過敏性腸症候群(IBS:irritable bowel syndrome)

    過敏性腸症候群IBSは「腹部の痛みや腹部膨満感など不快な症状を伴った下痢や便秘などを繰り返すにもかかわらず、腸に器質的異常が見つからないもの」と定義される疾患です。
    なおIBSは罹患率が非常に高い疾患で米国では人口の14%、日本では人口の13.1%と報告されています。つまり日本国内だけで1,000万人以上の患者さんが苦しんでいる計算になるのですが、実際に病院受診するのは25%程度で、多くは一人でお腹の苦しみを抱えて苦しんでいることになります。

    実は加藤もIBSで苦しんだ一人です。よって、常にお腹のことを心配し、日常生活を制限される苦しい気持ちは、誰よりも理解できます。なので一人で苦しまず、ぜひ私たちに相談してください。一緒に悩み、そして解決するための最善の策を考えていきましょう。

    IBSの診断

    先ほどIBSは「腹部の痛みや腹部膨満感など不快な症状を伴った下痢や便秘などを繰り返すにもかかわらず、腸に器質的異常が見つからないもの」とお話しました。
    つまり、少なくとも臓器には異常のない疾患で、基本命にかかわることはありません。

    これに対して、IBSに症状が似ているのですが、中には重症化する疾患が隠れていることもあります。
    よって、IBSの治療の前に、まずはIBS以外の重症な疾患が無いかを鑑別することが大切になります。

     

    鑑別診断

    お腹外来

    • 警告症状~微熱、関節痛、血便、予期せぬ3㎏以上の体重減少(6か月)などあるかどうか
    • 危険因子~50歳以上の発症または大腸器質的疾患の既往歴、家族歴などがあるかどうか
    • 通常臨床検査~血算、生化、CRP、甲状腺、便潜血、などで異常が見られないかどうか
    • 上記➀~➂において問題があれば大腸検査(大腸内視鏡・X線など)を積極的に行う

    (日本消化器学会 機能性消化管疾患IBS診療ガイドライン2014)

    以上のすべてが基本マイナスとなれば、基本重症疾患の可能性は少ないと考えられるため、IBSを考えて、IBS診断基準RomeⅢチェックへと進んでいきます。

    お腹外来

    この基準を満たした場合、「IBS」が基本的に疑われます。

    ●さらなる戦略の為の「Gi-MAP」と「有機酸検査」
    IBSとの戦いにおいて、どのような治療戦略を行いIBSを克服するのか?
    その戦略及び戦術のために、当院では「Gi-MAP」や「有機酸検査」を行っています。
    より、腸がかかわると思う場合は「Gi-MAP」、腸だけでなく、ミトコンドリアや有害物質、脳神経伝達物質など様々な要因が関与している、と判断した場合は「有機酸検査」を推奨しています。
    なお、Gi-MAPでは、以下のような判定が可能です。

    GI-MAP検査とは

    GI-MAPは、腸内の状態をDNA解析で詳細に調べる最先端の便検査です。

    従来の検査では分からなかった「感染」、「腸内細菌の質とバランス」、「炎症・免疫・消化機能」
    まで、多角的に評価できるのが最大の特徴です。

    ① 病原体の評価(感染の有無)

    GI-MAPでは、腸内に存在する以下の病原体を調べます。

    ●細菌感染
    ・カンピロバクター ・サルモネラ ・病原性大腸菌(O157など) ・クロストリジウム・ディフィシル(毒素A・B)など
     強い炎症・下痢・腸障害の原因になります

    ●ウイルス
    ・ノロウイルス
    ・アデノウイルスなど

    ●寄生虫・原虫
    ・ジアルジア
    ・赤痢アメーバ
    ・ブラストシスチスなど
     慢性的な腹部不調や原因不明症状の背景になることがあります。

    ●ピロリ菌(H. pylori)
    単に「いる・いない」だけでなく✔ 毒性の強さ ✔ 抗生剤耐性
    まで評価可能です。
    除菌すべきかどうかを個別に判断できます

    ② 腸内細菌バランス(腸内フローラ)

    腸内には数百種類の細菌が存在し、健康に大きく関わります。

    GI-MAPでは✔ 善玉菌(ビフィズス菌など) ✔ 日和見菌 ✔ 異常増殖菌 
    を評価し、さらにバクテロイデス門 / ファーミキューテス門のバランス(F/B比)も解析します。

    バランス異常が起こると・太りやすい ・炎症が増える ・インスリン抵抗性 ・免疫異常
    などにつながります。

    ③ カンジダ・真菌(カビ)
    腸内のカビの増殖もチェックします。
    カンジダが増えると✔ 腹部膨満 ✔ 倦怠感 ✔ 脳のもや(ブレインフォグ) ✔ アレルギー
    など、全身症状を引き起こします。

    ⚠重要ポイント
    GI-MAPは真菌検出感度がやや低いため必要に応じて有機酸検査を併用します

    ④ マイコトキシン(カビ毒)
    カビは毒素(マイコトキシン)を産生します。
    これは✔ ミトコンドリア障害 ✔ 強い酸化ストレス ✔ 免疫異常
    の原因となります。
     慢性疲労・原因不明不調の重要因子です

    ⑤ 腸の機能(消化・吸収)
    膵機能(エラスターゼ)~ 低いと消化力低下
    脂肪吸収(ステアトクリット)~ 高いと吸収不良
    ➡「食べているのに栄養が入らない」状態を評価できます

    ⑥ 腸の免疫
    分泌型IgA(SIgA)~腸の免疫の中心
    ・低い → 免疫低下
    ・高い → 過剰反応(アレルギー・炎症)

    抗グリアジンIgA~グルテン感受性・リーキーガットの指標

    ⑦ 腸の炎症
    カルプロテクチン~腸の炎症の強さ
    好酸球タンパク(EPX)~アレルギー・寄生虫・炎症
    ➡IBSと炎症性腸疾患の鑑別にも重要

    ⑧ リーキーガット(腸漏れ)
    ゾヌリン:腸のバリア機能の指標~高いと「腸の壁が壊れている状態」
    *ただし、本来の判定のためにはこれ以外の抗体価も必要であくまでも部分的診断となります。
    これにより

    こもれび式まとめ:GI-MAPは単なる腸内検査ではありません。
    「腸を起点とした全身の状態を読む検査」です。これにより、通常検査では「異常なし」であっても、腸内細菌という視点では、原因が見つかることがあります。なので、必要に応じて行うことがあります。
    なお、もう一つ良く使う有機酸検査は「検査」の項目に詳しくかいておりますので、そちらをお読みください。

    こもれびにおけるIBS治療

    1.腸管リフォーム療法

    まずは、下痢や便秘を引き起こす消化管システムを改善していきます。
    消化管システム改善対策として当院で中心的治療となっているのが「腸管リフォーム療法」です。ドイツを中心にヨーロッパ各国で100年以上続く「オゾン注腸」と日本で開発され40年以上の歴史を持つ「交流磁気治療」を合わせたもので、効果と安全性は十分に検証された治療法です。

    ●治療効果
    現在、以下の理由でオゾン注腸療法がIBSを含めた消化管疾患に効果があると考えられています。
    1)血行促進作用に伴う腸管機能の改善(Clavo, J.L. Pérez, L. et al. 2003)
    2)抗酸化系酵素の誘導を通しての抗炎症効果 (医療・オゾン研究 第2号.2012)
    3)免疫細胞活性化作用に伴い、腸管内の細菌バランスが整った可能性
    4)メンタルの改善~オゾン療法に伴う多幸感、難病患者のQOL向上などの改善報告あり(作用機序はまだ証明されていない。脳内ホルモンの影響が示唆)

    当院におけるIBS治療効果:有効率83%(2020年5月~12月)
    なおこの効果については、2021年11月 Vol28「医療・環境オゾン研究」に「過敏性腸症候群(IBS)におけるオゾン注腸の可能性」と題して論文発表しております。

    ●副作用:ほぼ皆無です。少しお腹が張る、軽い排便感が出る、などの訴えがある程度です。しかしこれも30分以内におさまります。
    詳細は「腸管リフォーム療法」を参照ください。

    ●2021年日本オゾン療法学会でのIBSにおける腸管リフォーム療法(オゾン注腸療法)の発表です。

    2.腸内善玉菌群移植療法

    腸管内を最善の状態に保つために、有用であるとの科学的報告がある善玉菌(プロバイオティクス)や酪酸を注腸し、大腸に定着、安定させる方法です。
    なお、腸内の改善だけでなく、免疫、神経、炎症、生活習慣病などの改善も報告されています。(Makoto Usami, et al. 2019)
    詳しくは、「腸管善玉菌群移植療法をご参照ください。

    3.ラジオ波温熱マッサージ
    腹部にラジオ波による深部温熱を加えながらマッサージを行い、腸の血流と自律神経バランスを整えることで、腸の動きそのものを改善していく治療です。
    腸管の冷えや緊張をやわらげ、蠕動運動(ぜんどう運動)を正常化することで、腹部膨満、便秘、下痢といったIBS症状の改善が期待されます。
    また、腸だけでなく自律神経の安定やリラックス効果も得られるため、ストレスが関与するIBSに対しても有効と考えられています。

     

    4.YNSA®

    自律神経、脳治療にはラジオ波温熱に加えてYNSAを併用する場合もあります。
    なお、セルフケアとして、加藤の著書「下痢止めbook」に実践方法を記載しているので、その中で使えそうな心理療法を毎日の生活に取り入れてもらえたらありがたいです。

    お腹外来

     

    腸治療の基本方針

    当院でのIBS治療としては、1) 腸管リフォーム療法、2)ラジオ波温熱マッサージをベースに、必要に応じて、腸管内善玉菌移植療法、YNSA,その他内服治療を行います。
    以下が最も基本的なこれらの治療の1クールの基本スケジュールです。

     

    1回

    2回

    3回

    4回

    5回

    6回

    7回

    8回

    9回

    10

    ➀注腸

    1回/1 

    1/1 

    1/1 

    1/1 

    1回/
    2

    1/
    2

    1/
    2

    1/
    2

    1/1

    1/1

    ②善玉

     

     

     

     

     

     

     

     

    ③ラ波

     

    1/1 

    1/1 

    1/1 

    1回1/

    1/
    2

    1/
    2

    1/
    2

    1/1

    1/1

     *善玉菌移植は1クールで1回のみか、場合によっては2回が基本となります。

    5.内服による治療

    基本血液検査及び有機酸検査(またはGi-MAP検査)を行うことで状況を把握して、腸管細菌叢治療(除菌・除真菌)や必要な栄養素の推奨などを行います。

       以上が当院におけるIBSに基本治療です。
      料金の概算としては、
      初診料+再診料 14,300
      検査(血液検査:15,000~20,000・有機酸検査:55,000) 
      サプリメント 50,000~70,000 
      腸管リフォーム(1クール)71,500のスタンダード治療で200,000~250,000程度。これに善玉菌移植1回(1兆個+酪酸 15,000)
      ただしこれはあくまでも概算で、症状が軽い場合はこれより安くなりますし、経過が長かったり、症状が重い場合はもう少しかかることになります。あくまでも大まかな目安だとご理解ください。

       

      SIBO(Small Intestinal Bacterial Overgrowth 小腸内細菌異常増殖)

      聞きなれない病名だと思いますが、「お腹が張る」「お腹のガス」で苦しんでいる人はSIBOの可能性があります。

      私達の「腸」は、「小腸」と「大腸」に分かれており、小腸は食べ物からの栄養を吸収、大腸はその残りかすから水分を吸収し便を生成する仕事を行っています。 この腸の中には、腸内細菌が多数いるのですが、その大半は大腸の中にいて、小腸内腸内細菌は大腸に比べると100万分の1以下の数しか本来存在しません。(小腸内細菌:10⁴個/μl・大腸内細菌:1010∼14個/μl)

      なぜ、このようになっているかというと、小腸内は以下のように腸内細菌が増殖できないシステムを持っているからです。

      • 小腸上部:胃液に含まれる塩酸が細菌の過剰な増殖を防ぐ
      • 小腸内:・胆汁酸と膵臓内の酵素が細菌の過剰な増殖を防ぐ・小腸内免疫機能により、小腸内細菌増殖を抑制する
      • 小腸下部:回盲弁により小腸と結腸が区別されており、大腸から小腸内への菌の侵入を防ぐ
      • 伝播性消化管収縮運動:小腸収縮運動により細菌を小腸側から大腸側に洗浄する

      しかし、上記システムの機能障害が起こると、大腸にあるべき細菌が小腸に入り込み、そのまま小腸にとどまって爆発的に増えてしまいます。 この増えすぎた腸内細菌は、食事を摂取することで大量のガスが発生します。この病態をSIBO(小腸内細菌異常増殖)といい、この現象により、ほんの少し食べただけでもお腹がパンパンに膨れて、消化管を中心に様々は苦痛症状が出現します。

      症状1:消化管症状

      1. おなかが張って苦しい
      2. 異常な頻度のげっぷがでる
      3. 胃酸が逆流する
      4. 下痢、便秘などを繰り返す(下痢型SIBOは小腸内に「水素ガス」を発生する腸内細菌が多い場合、便秘型SIBOはメタンガスを発生する腸内細菌が多い)

      なお、細菌だけでなく、カビが原因となる症例も2~3割くらいあるといわれます。
      また、細菌が小腸内で過剰増殖すると、消化器以外の症状も出現します。

      症状2:消化管以外の症状

      1. 太りやすくなる:メタンガスを発生する腸内細菌が多い便秘型SIBOは肥満を起こしやすくなる。
      2. マグネシウム、亜鉛、鉄などミネラル吸収障害が起こる:皮膚トラブル、生理痛、ムズムズ足などひきおこる危険がある。SIBO治療によりムズムズ足が治癒したとする論文あり。
      3. 蛋白吸収障害がおこる:蛋白不足により精神安定ホルモンであるセロトニンが作れない→不眠、うつ的感情のリスク(セロトニンの90%以上は小腸粘膜で合成される)
      4. ある種の自閉症スペクトラムも、腸内環境乱れが関係しているとの報告あり。
      5. 脂溶性ビタミン吸収、生成不全がおこる:SIBOに伴う消化不良、及び胆汁酸減少の影響で、脂溶性ビタミンであるビタミンA・D・E・Kの吸収、生成できなくなる。
      6. 免疫システム異常がおこる:小腸は栄養の入り口と同時にウイルスや細菌などの侵入者が入ってくるリスクがある場所でもあるため、命を守る門番として免疫機能を担っている。しかし、SIBOで小腸内に問題が起こると、このシステムが破壊され、様々な問題が生じる危険がある。自己免疫の不具合、リーキ-ガット症候群(腸漏れ症候群)など

      なお健康と思われる人の腸を調べると、約31.25%がSIBOだったというデータもありますから、これは実は非常に身近で、そして見逃されている病気といえるのです。

       

      SIBOと関連のある疾患

      IBS(過敏性腸症候群)症例の50〜84%の症状の根本原因はSIBOである可能性が研究で実証されています。
      なお、細菌の過剰な増殖を根絶することでこれらの症状は大幅に減少することが報告されていることから、IBSとSIBOは、片方がもう一方の病気を誘発するトリガーになっている可能性が考えられます。

      また、SIBOは現在、酒さ(主に頬・眉間・鼻などの部位に、赤みやほてりなどが生じる慢性の皮膚疾患)や胃食道逆流、慢性難治性疼痛、中枢神経変性疾患など、数えきれないほどの病態の原因であるか、または関連性があると報告されています。

       

      SIBOの原因

      SIBOは、小腸の動きが止まって細菌が局所的に増殖しやすい環境になるときに発症します。SIBOの発症につながる可能性がある原因は多種多様です。

      • 小腸上部の問題:胃液減少(プロトンポンプ阻害剤、制酸剤など医原性も含む)により細菌の過剰な増殖を防げなくなる

      • 胆汁酸・膵臓内の酵素減少:細菌の過剰増殖を防げなくなる

      • 小腸内免疫機能不全:小腸内細菌増殖を抑制できなくなる

      • 小腸下部の回盲弁閉鎖不全:大腸から小腸内への菌の侵入を防げなくなる。狭窄、癒着、占拠性病変、先天性の解剖学的異常、憩室炎、婦人科系の症状(例:子宮内膜症、卵巣嚢胞)など物理的なことも原因となる

      • 伝播性消化管収縮運動低下:細菌が大腸側から小腸側に移動できるようになる。急性胃腸炎による細菌毒素(急性)や感染後の自己免疫反応、慢性的なストレス(交感神経優位=自律神経異常)などが原因となる

      SIBO呼気検査

      消化管内に生息する細菌は、糖質をとると、水素ガスやメタンガスを発生します。

      通常は大腸にしかいないため、糖質摂取後、これらのガスが放出されるのは120分後以降です。しかし、本来存在すべきでない小腸内で腸内細菌が増殖すると、小腸内で糖質摂取に伴い、本来よりはるかに速い時間でガスを発生させます。

      つまり、糖質摂取後の吐いた息(呼気)のガス分析を行うことで、小腸内に菌が増えているか、またその量はどれくらいかを判定することができ、それに伴いSIBOの診断および重症度がある程度推測されるようになります。

      なお、呼気検査に加えて「有機酸検査」または「総合便検査」を追加が基本必須です。なぜなら現在「SIFO」の方が非常に多くなっているからです。

      ●SIFO

      当院には「SIBOと診断されて治療したのですが、あまり効果がなかった」
      と訴えてこられる患者さんが非常に多くいます。この中で多く見られる一つが、カンジダなどの真菌(fungus、カビ)の異常増殖が合併しているこことで起こる腹部膨満「SIFO」です。
      SIBOが「Small Intestinal Bacterial Overgrowth:小腸内細菌増殖症」なのに対して「SIFO」とは「Small Intestinal Fungus Overgrowth:小腸内真菌増殖症」という概念です。
      Dr. Ruscioらの研究によるとSIBOを疑わせる症状を伴う患者の小腸から内視鏡を使い腸液を採取し、培養検査を行ったところ、細菌の増殖に加えて、その約25%には真菌の異常増殖(SIFO)も伴っていました。
      また、細菌異常増殖はないが真菌の異常増殖を認めたケースが20%あったと言います。
      つまり真菌だけで見るとなかなか良くならない腹部症状のうち約40%に真菌の異常増殖があったということです。

      細菌の異常増殖(SIBOS)と真菌の異常増殖(SIFO)では治療方法が異なるため、SIBO呼気検査に加えて、真菌の存在を見ることができる有機酸検査、または総合便検査を併用して鑑別をしておくことが必須と考えています。

      SIBO治療

      1)低FODMAP食事療法スタート(最低2か月は徹底する)
      2)除菌
      呼気検査で悪玉菌が多いことがわかったら場合、抗生剤を投与します。
      また植物性抗菌薬を併用が単独で使用することもあります。
      3)その他
      消化酵素、腸内免疫改善の栄養素など
      4)以下、SIBO発生の原因に対しての治療~基本的には腸管リフォーム療法をベースに必要あればラジオ波温熱マッサージ

      SIFO治療

        1)除真菌
        真菌が多いと二酸化炭素、アルコールからアセトアルデヒド放出されSIBOのような状態になります。有機酸検査をベースに判定し、おおよそ2か月かけて内服治療を行います。

          SIFO治療の注意点

          注意1:体内に有害金属が多いことが判明した場合はまずは有害金属の除去を積極的に行います。なぜなら、体内に有害金属(特に水)が多いとカンジダを殺しにくいからです。
          注意2:ダイオフ症状に注意:ダイオフとは治療時、死んだカンジダなど真菌の中にたまっている物質が一気に放出され、全身症状が出ることです。よって有害金属の多さを確認できた場合は、デトックス対応ミネラルであるケイ素を抗真菌対策薬内服後6090分後に服用し、有害物質を吸着する方法をとります。

           なお、除菌したのにまだお腹の張りが続く、SIBO検査は陰性なのに腹部膨満がひどい、などの場合は以下のSIBO再発予防及び、SIBO陰性の腹部膨満を考えます。

          SIBOの再発を予防する(根本原因治療を行う)

          SIBOは再発率が高いことが患者と医師双方にとっての課題です。
          ある研究では、抗生物質による治療成功後、SIBOの再発率は3か月で12.6%、6か月で27.5%、および9か月で43.7%であることが示されました。臨床的には、一般的なSIBO再発期間は約2.5か月とされており、根本原因が治療されない限り再発までの期間はさらに短くなります。
          よって、再発を防ぐ(SIBOになった原因を見極める)ことが現在のSIBO治療以上に重要となります。

          1)胃液減少により細菌の過剰な増殖
          胃酸減少により菌の増殖が起こり、それによりSIBO発生します。
          血液検査を行い、
          胃酸不足を見つけたら、それに対する原因と対策を行います。

          2)胆汁酸・膵臓内の酵素減少
          これも細菌の過剰増殖につながります。検査を行い、必要に応じて対応します。

          3)小腸内免疫機能不全
          これにより小腸内細菌増殖が起こります。よって血液検査等により原因を判定し、必要な対策を行います。

          4)小腸下部の回盲弁閉鎖不全
          ・回盲弁:小腸と大腸の境にある弁で、小腸の内容物をよく留まらせ、細菌が多く含まれる大腸の内容物の逆流を阻止します。これは大腸内のガス圧や、手前にある括約筋を自律神経が制御することで開閉するのですが、自律神経失調に伴う消化管蠕動運動異常、閉鎖不全により小腸内に大腸より菌が逆流→SIBO発生を引き起こします。

          治療:腸管リフォーム療法+ラジオ波深部温熱マッサージ

          SIBO陰性時の腹部膨満の鑑別と治療

          腹部膨満の原因として「SIBO(小腸内細菌異常増殖)」が近年注目されています。当院でも腹部膨満で悩む患者さんには、前述のようにSIBO検査を行い、治療することが多いです。
          しかし一方で、「SIBOは陰性だったけれど、腹部膨満がどうしても改善しない」という方が少なくありません。むしろ、SIBO陰性であっても日々の生活を苦しめるような腹部の張り、ガス、違和感に悩む方がたくさんいらっしゃるのです。
          こうした症状に対して、当院では「SIBOではなかったから異常はない」という一言で終わらせることは決してありません。これでは、どれだけ患者さんが症状を訴えても「検査が正常なので異常ありません」とする西洋医学と同じになってしまいます。
          そうではなく、我々は統合医療という視点から医学の視野を広げて、本質的な原因を探し、丁寧に向き合うことが本質と考えています。

           

          SIBO陰性でもお腹が張る理由

          「SIBOではありませんでした」それでもお腹が張る―― 実はこれは非常によくあるケースです。


          結論

          腹部膨満はSIBOだけでは説明できません。
          むしろ複数の原因が重なって起きていることがほとんどです


          腹部膨満の本当の原因(SIBO陰性の場合)

          当院では、検査と問診で、腹部膨満の原因を考えていきます。

          ① ミトコンドリア機能低下
          目安となる症状~・倦怠感 ・腸の動き低下(便秘) ・エネルギー不足
          ➡腸が動く力そのものが低下して起こります。

          ② 便秘・腸の構造問題
          目安となる症状~・ガス+便の塊 ・排便で軽快 ・左下腹の張り
          ➡腹部膨満の理由が「詰まっているだけ」というケースも多いです

          ③ IBS(過敏性腸症候群)
          目安となる症状~・ストレスで悪化 ・排便で改善 ・検査異常なし
          ➡腸の“機能異常”

          ④ カビ・マイコトキシン
          目安となる症状~・慢性疲労 ・頭がぼーっとなる ・不定愁訴
          👉 見逃されやすい重要因子

          ⑤ 自律神経の乱れ
          目安となる症状~・日によって波 ・緊張で悪化 ・リラックスで改善
          👉 腸は「自律神経の臓器」です

          ⑥ 横隔膜・呼吸の問題
          目安となる症状~・呼吸が浅い ・姿勢で変化 ・横になると楽
          👉 呼吸と腸は強く連動しています

          ⑦ 腹壁の使い方の異常(重要)
          目安となる症状~・立つと張る ・横になると改善 ・ガスは少ない
          👉 「見た目だけ膨らむタイプ」

          ⑧ 胃の動きの低下(胃排出遅延)
          目安となる症状~・食後すぐ張る ・少量で満腹
          👉 胃が止まっている状態

          ⑨ 低胃酸・消化力低下
          目安となる症状~・タンパク質で重い ・ゲップが多い
          👉 消化不良 → 腸で発酵

          ⑩ 胆汁・脂質代謝異常
          目安となる症状~脂っこいものが原因
          👉 脂質消化不良

          ⑪ 内臓知覚過敏(超重要)
          目安となる症状~・ガスが少ないのに苦しい ・意識すると悪化
          👉 「感じすぎている状態」

          ⑫ 腸粘膜障害(リーキーガット)
          目安となる症状~・食事で変動 ・アレルギー・皮膚症状

          ⑬ ホルモン(女性)
          目安となる症状~・排卵後〜月経前に悪化

          ⑭ 呑気症(空気嚥下)
          目安となる症状~・ゲップ多い ・会話や緊張で悪化

          ⑮ その他
          ・ロエムヘルド症候群:腸にたまったガスが横隔膜を押し上げることで、心臓や肺を圧迫し、それによって不安や動悸、胸の苦しさが出ると考えられています。
          こうした不調は「心療内科ではない」「検査では異常がない」と言われて終わってしまうことが多いですが、腸のケアを行うことで、心の安定も取り戻せるケースが多くあります。

          ・軽度の腸虚血など~腸の血流異常により左上腹部に特に痛みが出やすい。


          こもれび式の特徴 「原因を1つに決めつけない」

          腹部膨満は複数の要因が絡み合う“複合疾患”

          🌱だからこそ・検査 ・問診 ・触診
          を組み合わせてその人だけの原因を特定します


          当院のオリジナル治療

          ✅ お腹への直接アプローチ

          ・腸管リフォーム療法(オゾン注腸+交流磁気)
          ・ラジオ波深部温熱マッサージ
          👉 腸の動き・血流・環境を改善


          🧠 自律神経アプローチ

          ・YNSA®(頭鍼)
          ・迷走神経刺激(ヴィーライト)
          👉 腸をコントロールする“脳”を整える


          🌱 その他

          ・栄養療法
          ・腸内環境改善
          ・呼吸・姿勢調整
          👉 状態に応じて最適化


          🌿まとめ(患者さんへ)

          「お腹の張り=SIBOとは限りません」
          むしろ体全体のバランスのサインです。

          当院では✔ 原因をしっかり見極め ✔ あなたに合った治療を選び ✔ 根本から改善していきます。


          🌱最後に

          「お腹の張りは“我慢するもの”ではありません」
          一緒に原因を見つけて本来の軽やかな体に戻していきましょう。

          リーキーガット症候群(LGS)

          リーキーガット(Leaky Gut)症候群は、腸管漏出、腸管壁侵漏、腸もれ などとも呼ばれており、グルテン、精製糖などの食事成分だけではなく、ストレスからも引き起こされる症状のひとつで、多くの疾患のベースにもなると考えられています。

           ■リーキーガット症候群とは

          健康な方の場合には、小腸の粘膜上皮の細胞間にはタイトジャンクションと呼ばれる細胞同士を結び付けるバリアのようなものが形成されています。しかし、偏った食生活やストレス、糖質・グルテンおよびカフェイン・アルコールの過剰摂取、食物アレルギー(遅延型)などが原因でこの細胞間にわずかな隙間が開いてしまい、腸の内容物が漏れ出すことがあります。これが「リーキーガット症候群(腸漏れ)」と呼ばれている状態で、漏れ出たたんぱく質やウイルス、有害物質などが体内に入り込むことで、健康に悪影響を及ぼします。

          具体的には、腸から漏れ出した栄養素や微生物、有害物質が体内に取り込まれ、それにより、体は様々な不具合が生じます。

          ・毒物が免疫をおかしくする~種々のアレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、リウマチなどの自己免疫疾患

          ・毒物が脳に溜まる~不眠、不安、攻撃的な行動、ぼんやりした頭、

          ・筋肉に溜まる~種々の痛み、慢性疲労症候群

          ・消化管の障害~腹部膨満、腹痛、下痢、便秘など

          ・腸管免疫が破綻する~何度もコロナなど感染症にかかるなど

          GLP-1分泌不全が起こる~本来は腸管内に糖が入ったときに出る物質です、リーキーガットは腸管粘膜が破綻しており、GLP-1が出ません。GLP-1は血糖値低下作用、食欲抑制作用があるのですがこれが破綻して、糖質をメインに多食し、体内の血糖値を上昇させてしまいます

          (図:リーキーガット症候群が原因とされる疾患)

           

          リーキーガット症候群の原因

          • 食べ物:小麦のグルテン・牛乳蛋白のガゼイン
            リーキーガットの原因の一つ、小麦たんぱく質のグルテンを例にご説明します。
          1. グルテンから分解されたグリアジン(①)が、小腸の上皮細胞に結合してゾヌリンを作る(②)。
          2. 分泌されたゾヌリンが上皮細胞に結合する(③)ことで、タイトジャンクションが壊れて細胞間の隙間を広げてしまう(④)。

          *ちなみに品種改良により小麦のグルテン量は以前の40倍といわれる

          • 脳の問題:脳の発達または過去の脳損傷や変性、脳内ホルモンを含めたホルモン異常。なおゾヌリンは脳のバリア機能(血液脳関門)も破壊し、リーキーブレインも引き起こす
          • 腸の問題:腸の自己免疫異常(ビタミンA/D不足)、腸内環境異常(悪玉菌のアンバランス)
          • 慢性的なストレス:慢性的な睡眠不足など
          • 薬物:ステロイドホルモン、抗生物質、NSAID、およびその他の薬物
          • 解毒機能の低下:グルタチオン欠乏症など

          リーキーガット症候群の検査

          腸管バリアパネル検査(リーキーガット症候群診断)および遅延型アレルギー検査

          カンジダの原因物質となるゾヌリンをはじめカンジダ(カビ)、オクルディン(腸管上皮細胞同士をつなぐタンパク質で、腸管バリアの機能を保つ役割を果たす)、LPS(腸内細菌が産生する成分。LPSが腸管バリアを通過して血液中に漏れることで、免疫系が過剰反応し、慢性的な炎症が発生する)の抗体(IgGIgA)、炎症物質(C3d)を測定して診断、同時に食べ物におけるリーキーガットの原因検索として、遅延型アレルギー検査を併用します。
          なお補助診断として、総合便検査にてゾヌリンのみですが調べることが可能です。

            リーキーガット症候群の治療

            1. 腸を痛めつけている食べ物を取り除く:遅延型アレルギー検査が必要。行わない場合は以下を避けるようにします。
              ・小麦:消化困難なタンパク質「グルテン」、血糖の乱高下をもたらす「アミロペクチンA」、中毒性をもたらす「グリアドルフィン」
              ・牛乳(カゼイン):乳糖不耐症、がゼイン不耐症
              *牛乳と小麦は2週間完全に断つ!!
              ・トランス脂肪酸:プラスチックを食べているのと同じ。ハンバーガーやフライドポテトに使用されている
              ・精製糖質:悪玉菌、カビの大好物。ちなみに血糖値の不安定性 - 慢性的な高血糖または低血糖も要因となる。アルコールの糖や酵母も問題になる
              GMO(遺伝子組み換え食品)
              ・他の食品(乳製品、卵、大豆、レクチンなど)に対する過敏症。
            2. 善玉菌摂取:乳酸菌は細胞間の緊密および接着結合タンパク質の合成と分解に関わる遺伝子の代謝回転が高く、損傷した腸の修復プロセスに高い効果をもたらす(Mujagic Sci Rep,2017;7)。 (乳酸菌プライム・ビオフォーラ・酪酸・ミヤリサン)

            3. ビタミンを摂取する: 腸管内の免疫を安定させ腸バリアを回復させる
              ・ビタミン AIgA抗体産生細胞へと分化や、特定のリンパ球が正しく小腸組織へ移入させる(岩田誠 腸内細菌学雑誌 2007 21:297-304
              ・ビタミン D:ミオシンリン酸化(細胞骨格の収縮:タイトジャンクションを開く)を阻害し、腸バリアの完全性を維持する(F.Lacerda Nutrients,2021 Feb;13(2):642
              *リーキーガットはその他ビタミンB 群やミネラル(亜鉛・マグネシウム・鉄)の吸収が悪くなるため、それらを補給することも重要(血液検査を見て対応)

            4. 腸感染症対策 - 細菌、寄生虫、または真菌による感染。腸内感染により小腸の機能が低下。除菌する(キャンディバクティン・百草丸・グレープフルーツシードなど)

            5. L-グルタミン酸:腸透過性亢進を改善させる
              ・LGS伴う過敏性腸症候群(IBS)の患者では、グルタミンサプリメントがすべての主要な IBS 関連エンドポイントを劇的かつ安全に減少。(Zhou ら GUT,2019
              *グルタミン酸は、腸漏れを塞ぐだけでなく、小腸・大腸にさらに有用な役割を果たしてくれます。
              ・ロタウイルス胃腸炎(冬に子供を中心に流行するお腹の風邪):グルタミン投与で下痢改善
              ・炎症性腸疾患:グルタミンを投与すると、2週間以内に大多数の患者で下痢が止まり、腹痛が改善。最終的には普通の食事がとれるようになった
              ・短腸症候群(重篤な腸の疾患により腸管を大部分切り取られたため、水分が吸収できず1日3L以上の下痢を繰り返す重篤な疾患):6~11年間頸静脈から栄養点滴していたのが、グルタミン投与で普通食ではないが、食物を口から摂取することが出来るようになり、1日2~3回の軟便に改善。

              それ以外にも、グルタミンは、脳の栄養素としても利用されています。ストレス時に体内でグルタミンが大量に消費されることなども考慮すれば、ストレスが発症誘因となるIBS患者などは積極的に摂取すべき栄養素だと考えています。
              当院では、安全、安心の純度99.9%の日本製天然グルタミンを使用しています。

            6. 西洋医学:アイピーディ・タリオン・アミティーザ・ムコスタ

            7. 抗体が多い時~タチオン・フルボ酸・NAC・αリポ酸・MSMなど。また小麦を完全に避けるのが難しい場合は小麦分解酵素の活用

            8. その他:フラクトオリゴ糖(3gを基本。下痢になる場合は減量。便秘の場合は増量)・オメガ3油(EPADHA・亜麻仁油)・ショウガ・ニンニク(大丈夫なら)・発酵食品・野菜海藻(味噌汁 鍋)など
              *ただし遅延型アレルギー陽性のものやSIBO陽性の場合、摂取不可の場合あり。
            • こもれびの診療所に特化したLGS治療

            1)        腸管リフォーム療法:オゾン注腸療法+交流磁気治療をプラスしたもの

            ・オゾン注腸:腸管内血流促進作用、活性酸素除去及び抗炎症作用、免疫細胞活性・安定作用、精神安定作用、腸内細菌叢安定作用

            ・交流磁気治療:上記+自律神経調整作用 

            オゾン+交流磁気の相乗効果により、高い効果を目指す。

            治療回数:10回を基本(症状に合わせて増減)

             

            2)        腸管内善玉菌移植療法:腸管リフォーム及び腸内細菌叢の除菌・除真菌後に多種類の善玉菌を600万~2兆個までいれることで一気に腸内細菌叢の改善をはかる治療法。腸管リフォームの最後の12回を基本に行う。なお酪酸を混ぜると効果がアップすることが文献上わかっていますので基本併用とする。

             

            3)  ラジオ波深部温熱マッサージ:過敏性腸症候群において、原因において“脳―自律神経”の関与が大きいと考えられる場合は積極的に行う。

            腸の温度を最大37℃位まで上昇させることで、腸管の血流を改善だけでなく、腸に5000万以上ある自律神経ニューロン刺激による自律神経調整、さらに脳内の幸せホルモンであるオキシトシン、エンドルフィを増加させ、脳自律神経腸という3本柱の治癒を目指す。さらに腸の温度上昇は、身体の全ての細胞の修復、整備を行うことができるHSP70を上昇させることができるため、これにより腸だけでなく、神経や脳の修復も可能にする。ストレスでお腹の症状が明らかに変化する、下痢と便秘を繰り返す、お腹が膨満するなどの場合は必須の治療と考える。

            以上、IBS、SIBO、LGSと通常のクリニックでは扱わない腸疾患をメインに治療を行っています。なおIBSと診断された人の84%にSIBOが合併しているとの報告もあり、これらは混在している場合が非常に多いです。よって「お腹が張るからSIBOの検査」ではなく、一度受診いただき、どのような検査がベストかをご相談させてください。

            ●注意事項

            ■お腹外来で行います治療は医薬品医療機器等法上の承認を得ていないため、医療保険制度は使用できません。すべて自費診療となります。

             

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