グルタチオン点滴
- 活性酸素除去作用~活性酸素は体内で細胞膜を破壊し、DNAを傷つけることで、生活習慣病を引き起こしたり、老化を促進したりします。グルタチオンはこの活性酸素(過酸化脂質)を95%減少させる力を持つとされます
- デトックス作用~毒素や薬物に対してグルタチオン抱合を行うことで細胞外に排出し、デトックスを促します
- 肝臓機能改善作用~グルタチオンはアルコール飲用により発生した脂肪肝の解毒に役に立ちます。
- 美肌作用~皮膚のシミ成分であるメラニンを消去させます(元名古屋大学 野崎博士)
- 肺機能強化作用~グルタチオンにより肺食細胞強化、肺機能正常化します(ハーバード グリーン博士)
- ストレス改善作用~グルタチオンが社会的ストレスの状態において有効との報告です(元聖路加国際病院 西崎医師)
- 重大な副作用
アナフィラキシー様症状(0.1%未満) - その他の副作用(0.1%未満)
過敏症 (発疹等)
消化器 (食欲不振、悪心・嘔吐等)
グルタチオン(glutathione)はアミノ酸の一つで、別名システインペプチドと呼ばれます。
健康な身体を作り、これを維持していくうえで必須成分と考えられ、体内で常に一定レベル存在している必要があるもので、代表的な効能は以下のようなものがあります。
このようにグルタチオンは様々な健康維持機能の側面がありますが、当院では特にパーキンソン病、デトックス、アレルギーに使用します。
グルタチオンにより効果が期待できる疾患など
パーキンソン病
グルタチオンは脳にとって最も重要な抗酸化物質の一つで、脳を様々な有害物質から守る役割を担っているのですが、特にパーキンソン病患者の脳内において、グルタチオンが減少しているという報告があります。この事実をもとに、イタリアのSassari大学のチームがパーキンソン病患者にグルタチオンを点滴投与したところ、症状の顕著な改善が認められました。
米国においても、David Perlmutter医師がこの治療法を積極的に行い、非常に有効な治療であると報告しています。現在では南フロリダ大学において臨床研究が進行中です。
投与方法
グルタチオン800㎎からスタートし効果を見ながら400mgずつ増量。最大投与量は3,600mg
点滴頻度
最初は週2回、効果が安定してきたら週1回から2週間に1回
なお、ビタミンC併用にて効果が持続するので、ビタミンCも併用します。
アレルギー疾患
グルタチオンの医薬品適応症として急性、慢性皮膚炎の適応があります。なお皮膚だけでなく、様々なアレルギーにおいて効果が期待できます。
投与方法
状況に応じて投与量、投与間隔を指定いたします。
デトックス
デトックスについては金属アレルギー(有害金属除去)のページをご確認ください。
注意事項
パーキンソン病治療薬の減量について
パーキンソン病治療薬の急な減量は、転倒などを引き起こすなど危険があります。よって、勝手にお薬をやめないようにしてください。
副作用
グルタチオン製剤は副作用の発生率が0.4%と低く、妊娠中でも安全に投与できるとされます。
しかし、通常投与量の10倍以上の高用量を使用する事があるため、副作用には十分に気をつけます。稀に頭痛と吐気を訴えることがありますが、一過性で投与を中止することにより速やかに改善します。
製剤添付文書における副作用
総症例数6,522例(非経口投与4,772例、経口投与1,750例)のうち、副作用が報告されたものは、24例(0.4%)で、食欲不振、悪心・嘔吐、発疹等が主なものでした。なお、静脈内注射時にアナフィラキシー様症状があらわれたとの報告もあります。