腸管バリアパネル及び遅延型アレルギー検査(リーキーガット症候群検査)

    健康への重要なキーワードになりつつある”リーキーガット症候群”で、 腸管上皮に存在するタイトジャンクションの状態を確認するための検査及び原因薬剤を見つける検査です。

    リーキーガット症候群とは

    健康な方の場合には、小腸の粘膜上皮の細胞間にはタイトジャンクションと呼ばれる細胞同士を結び付けるバリアのようなものが形成されています。しかし、偏った食生活やストレス、糖質・グルテンおよびカフェイン・アルコールの過剰摂取、食物アレルギー(遅延型)などが原因でこの細胞間にわずかな隙間が開いてしまい、腸の内容物が漏れ出すことがあります。これが「リーキーガット症候群(腸漏れ)」と呼ばれている状態で、漏れ出たたんぱく質やウイルス、有害物質などが体内に入り込むことで、健康に悪影響を及ぼします。
    具体的には、腸から漏れ出した栄養素や微生物、有害物質が体内に取り込まれ、それにより、体は様々な不具合が生じます。

    • 毒物が免疫をおかしくする~種々のアレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、リウマチなどの自己免疫疾患
    • 毒物が脳に溜まる~不眠、不安、攻撃的な行動、ぼんやりした頭
    • 筋肉に溜まる~種々の痛み、慢性疲労症候群
    • 消化管の障害~腹部膨満、腹痛、下痢、便秘など
    • 腸管免疫が破綻する~何度もコロナなど感染症にかかるなど
    • GLP-1分泌不全が起こる~本来は腸管内に糖が入ったときに出る物質だが、リーキーガットは腸管粘膜が破綻しており、GLP-1が出ない。GLP-1は血糖値低下作用、食欲抑制作用があるがこれが破綻して、糖質をメインに多食し、体内の血糖値を上昇させる

    図:リーキーガット症候群が原因とされる疾患

     

    リーキーガットの原因

    ①食べ物:小麦のグルテン・牛乳蛋白のガゼイン

    リーキーガットの原因の一つ、小麦たんぱく質のグルテンを例にご説明します。

    • グルテンから分解されたグリアジン(①)が、小腸の上皮細胞に結合してゾヌリンを作る(②)。
    • 分泌されたゾヌリンが上皮細胞に結合する(③)ことで、タイトジャンクションが壊れて細胞間の隙間を広げてしまう(④)。

    *ちなみに品種改良により小麦のグルテン量は以前の40倍といわれる
    また、グルテン以外にもタイトジャンクションを広げる原因として食品添加物(人工甘味料・乳化剤・保存料など)、加工食品、精製糖、カフェイン、アルコール、抗生物質・薬の常用、ストレス、真菌(カビ)などが挙げられています。
    *ゾヌリンは脳のバリア機能(血液脳関門)も破壊し、リーキーブレインも引き起こします。

     

    検査

    腸管バリアパネル検査(リーキーガット症候群診断)

    カンジダの原因物質となるゾヌリンをはじめカンジダ(カビ)、オクルディン(腸管上皮細胞同士をつなぐタンパク質で、腸管バリアの機能を保つ役割を果たす)、LPS(腸内細菌が産生する成分。LPSが腸管バリアを通過して血液中に漏れることで、免疫系が過剰反応し、慢性的な炎症が発生する)の抗体(IgG、IgA)、炎症物質(C3d)を測定して診断します。
    また補助診断ではありますが、総合便検査にてゾヌリンのみですが調べることが可能です。

    カンジダ

    真菌の一種でリーキーガットの予兆となるマーカーです。健康な人の腸内にも存在しますが、抗生剤の使用等により善玉菌が大量に減少した時に異常増殖することがあります。

    ゾヌリン

    タイトジャンクションを開かせるタンパク質でリーキーガットの重要なマーカー。この値が高い場合、タイトジャンクションの機能に問題が生じている可能性があります。

    オクルディン

    タイトジャンクションを構成する重要なタンパク質のひとつ。この値が高い場合、タイトジャンクションの構造自体に問題が生じている可能性があります。

    LPS

    グラム陰性菌の外膜の主要構造成分です。LPSに対する抗体レベルの上昇は、リーキーガット症候群やその他の消化器炎症性疾患を示唆する可能性があります。

     

    遅延型アレルギー検査

    リーキーガット症候群の原因として、特殊な食べ物に対するアレルギーがあります。これはそばアレルギーのように食べたらすぐに発症する急性アレルギーではなく、食べてから数日たって、ゆっくりと腸内でアレルギー反応を起こし、リーキーガットを誘発する、というものです。
    これに対して、当院では日本人にも馴染みのある131項目の食品に対する遅延型アレルギー検査(FIT132)を腸管バリアパネルとセットにして行っています。
    本検査の特徴としては以下の3つが挙げられます。

    • 遅延型アレルギー検査で通常行われるIgG抗体に加え炎症マーカーであるc3dをダブルに調べることによって、より高い精度を実現している
    • 腸内環境の悪化につながるとされる食品添加物9種類が含まれている
    • 腸管バリアパネルがあらかじめセットされている

    腸管バリアパネルでリーキーガットに関わる腸管上皮のタイトジャンクションの状態を確認し、132項目の食品のうち高反応の食品を除去することで腸内環境の改善に役立つことを目指します。

    ■132の検査項目

    乳製品

    カゼイン(牛)、ヤギ乳、牛乳、ホエイ

    卵白、卵黄

    穀類

    大麦、雑穀(イネ科)、オート麦、白米、ライ麦、小麦グルテン、全粒小麦

    果物

    リンゴ、アボカド、バナナ、ブルーベリー、網メロン、サクランボ、クランベリー、ブドウ(白・種なし)、グレープフルーツ、ハネデューメロン、レモン、ライム、オリーブ(緑)、オレンジ、モモ、洋ナシ、パイナップル、プラム、ザクロ、ラズベリー、イチゴ、スイカ

    添加物

    アスパルテーム、安息香酸、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、グルタミン酸ナトリウム(MSG)、ポリソルベート80、赤色3号、赤色40号、サッカリン、黄色5号

    野菜

    アーティチョーク、アスパラガス、ビーツ、ブロッコリー、バターナッツカボチャ、キャベツ、キャロブ、ニンジン、カリフラワー、セロリ、ヒヨコ豆、コラードグリーン、トウモロコシ、キュウリ、レタス、タマネギ(白)、グリーンピース、ピーマン(緑)、サツマイモ、ジャガイモ、セイヨウカボチャ、ほうれん草、トマト、ズッキーニ

    微生物

    カンジダ*、製パン用イースト、醸造用イースト

    ココア、コーヒー、キドニー豆、白インゲン豆、うずら豆 、レンズ豆、大豆

    スパイス

    バジル、シナモン、ニンニク、ショウガ、ホップ、マスタード、オレガノ、パプリカ、黒コショウ、唐辛子、ペパーミント、ローズマリー、ターメリック、バニラ

    タラ、カレイ、オヒョウ、サケ、シーバス、フエダイ、メカジキ、マス、マグロ

    牛肉、ベーコン、ラム肉、豚肉

    家禽肉

    鶏肉、鴨肉、七面鳥肉

    抽出物とその他

    アガベ、キャノーラオイル、マッシュルーム、スピルリナ、サトウキビ、紅茶、赤ワイン

    種子

    ディルシード、フラックスシード、キノア、ゴマ、ヒマワリ種子

    シェルフィッシュ

    ハマグリ/アサリ、カニ、ロブスター、ホタテ貝、エビ

    ナッツ

    アーモンド、カシューナッツ、ココナッツ、セイヨウグルミ、ヘーゼルナッツ、ピーナッツ、ペカン

    以上により、リーキーガット症候群を正確に診断し、腸を良い状態にする治療の手助けを行えるようにいたします。

     

    料金

    • 腸管バリアパネル検査:33,000
    • 腸管バリアパネル検査+FIT132遅延型アレルギー検査:77,000
    • 腸管バリアパネル検査+FIT176遅延型アレルギー検査:110,000

    注意事項

    • 本治療は医薬品医療検査等法上の承認を得ていないため、医療保険制度は使用できません。自費診療となります。
    • 当院はアンブロシア株式会社を通じて行っています。

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