NMN点滴療法

    『NMN』は、ニコチンアミドモノヌクレオチドという、体の中で自然に作られている物質です。このNMNが近年、大きな可能性の秘めた物質として注目されているのですが、最大の理由は「若返り研究」での成果です。
    NMN研究の第一人者として、ハーバード大学医学部 デビッド・シンクレア教授が挙げられます。彼の報告によれば、NMNはまさに「奇跡の若返り物質」です。

    • NMNにより哺乳類の老化現象を遅らせるサーチュイン遺伝子(SIRT2)が活性化し、寿命が延びた(EMBO J. 2014)
    • NMNにより、高齢マウスの卵母細胞が若返り、生殖能力が回復した(Cell Rep. 2020)
    • NMNにより、脳微小血管内皮機能と神経血管結合反応が回復、高齢マウスの認知機能が改善した(Cells. 2020)

    まさに驚きの成果です。
    なお、NMNはすでに世界的な研究対象となっており、医学論文検索サイト“PubMed”で「MNM」と検索をかけると、1500以上の論文がヒットするまでになっています。(2023年11月)

     

    NMNはなぜ、体内で効果を発揮するのか?

    NMNが体内で効果を発揮するのは、NMNが「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」を生成する化合物であるからです。
    (図:NMNからNAD+が細胞内で合成される経路)

     

    NAD+の効果効能

    NAD+とは体内において様々な効果の右脳を発揮するのですが、それを集約すると

    • ミトコンドリアを動かす
    • 人間に7種類あるすべてのサーチュイン遺伝子の活動を促進する
    • 500種類以上の酵素に利用される(NADがなければ酵素不足となり人は30秒と生きられない)

    の3つに集約されます。

     

    1.ミトコンドリアを動かす

    ミトコンドリアとは、ギリシャ語で糸を意味する「ミト」と粒子を意味する「コンドリア」が合わさった造語で、人間が活動するエネルギーを生み出す細胞内エネルギー工場のことです。37兆個の細胞内に平均で2000個存在し、すべてをカウントすると1200000000000000(12京)、総量体重の1割(60kgなら6kg)にもなります。
    このミトコンドリア内にはクエン酸回路と電子伝達系があり、この2つを駆使してエネルギー物質「ATP」を作りだしてくれます。
    なお、ミトコンドリア産生エネルギーであるATPは貯蓄できないため、ミトコンドリアは24時間、365日、寿命が尽きるまで休むことなく稼働し続けます。
    よって、ミトコンドリアの動きが悪くなれば、当然ですが私たちは元気を失います。
    以下はミトコンドリア機能不全において見られる症状の一覧です。

    このミトコンドリアを動かすうえで必須の物質がNAD+です。NAD+がミトコンドリアの第一工場で作られたH+とe-を第二工場である電子伝達系に輸送することでエネルギーを生成します。
    つまりNAD+の前駆体であるNMNはミトコンドリアのために必須の物質なのです。

     

    ミトコンドリアエネルギーATPの体内の役割

    なお、NAD+が電子伝達系に運んだH+とe-により生み出されたATPエネルギーは体内で以下の仕事を行います。

    • 筋肉や筋などの収縮
    • DNA (遺伝子)が傷ついたらその修復
    • 食べたたんぱく質を分解し、あらためて体内で合成
    • 筋肉や細胞などを作り、新陳代謝する
    • 脳を働かし、記憶の整理をする
    • 神経で情報を伝達する血液や体液を流す
    • 代謝を行う
    • 免疫などの情報の伝達
    • ホルモンや酵素の分泌
    • 熱を作る:体温高いのはミトコンドリア良く動いている証拠。また温度があるとミトコンドリア動きやすくなる

    つまり、ミトコンドリアを動かすNAD+は、人間の活動の全てを担っていると言えるのです。

     

    2. 人間に7種類あるすべてのサーチュイン(SIRT)遺伝子の活動を行う

    サーチュイン(SIRT)遺伝子は、老化や寿命をコントロールするもので、日本では“長寿遺伝子”と呼ばれています。SIRT遺伝子は1~7までの7つのサブタイプに分類され、さまざまな生物学的プロセスに関与しています。
    サーチュイン遺伝子の役割は以下のようなものがあります。

    • シスチン残基修飾:細胞内の酸化ストレスに対する防御機能を提供する
    • グルコース代謝の調節:グルコース代謝を調節し、インスリン感受性を向上させる可能性
    • ミトコンドリアの機能:ミトコンドリアの機能を向上させ、細胞内のエネルギー生産を支援
    • DNA修復:DNA損傷の修復に関与し、遺伝子の安定性を保つ
    • 細胞老化の遅延:細胞老化を遅らせる効果があるとされており、寿命に影響を与える可能性
    • 炎症の調節:炎症反応を抑制し、免疫系の調節に寄与
    • 脂質代謝:脂質代謝を調節し、脂肪細胞の機能に影響を与える。
    • 神経保護:神経細胞の保護と神経変性疾患のリスクを軽減する役割を果たす可能性
    • 発癌抑制:一部のがんの発生を抑制する可能性があり、腫瘍抑制因子として機能している

    このサーチュイン(SIRT)遺伝子の活性に関与するのがNAD+(NMN)であり、NAD+の減少は、そのままサーチュイン遺伝子(SIRT)活動の低下を意味します。

     

    3.500種類以上の酵素に利用される

    NAD+は体内での酵素の役割を果たします。よってNAD+が十分にある場合、体内の臓器はスムーズに動き、健康を維持してくれます。
    以下の図は、NAD+の減少により、SIRT遺伝子の活動、および控訴が低下した場合に起こる体の不具合を図示したものです

    (・SIRT: サーチュイン ・SARM1:NAD+関連酵素。神経細胞の軸索に存在 ・CD38: NAD+関連酵素。細胞の分化増殖に関与 ・PARP:NAD+関連酵素。 DNAの修復に関与する酵素)
    以上より健康においてサーチュイン遺伝子及び酵素に関与するNAD+(NMN)は非常に重要となります。

    なお、NAD+は運動、食事でも増加することはわかっています。ただし、食事でNMN の1日最低量100㎎を摂取しようとすると、例えばブロッコリーでは40㎏の摂取が必要となりますから、外部からのNMN摂取が重要となります。
    (図:NAD+の体内臓器における役割)

    Luis Rajman, et al. Cell Metab. 2018 Mar 6;27(3):529-547から日本語へ改変

     

    減少し続けるNAD+

    この体内にとって必要不可欠なNAD+ですが、加齢に伴い体内での生産量は徐々に減っていき、10代後半をピークに40代ではピーク時の半分程度までしか体内で産生できなくなります。
    (図:加齢による体内NAD+レベルの推移)

    よって、40歳以上で、NAD+の減少が考えられる症状の場合は、NMNをご検討ください。

     

    投与方法:点滴

    当院で取り扱うNMNは厳密な無菌製造の環境の下に製造しており、製品ロットごとに安全チェックを行っています。 生体内に投与される点滴製剤として、なくてはならない安心を届けています。

     

    NMN点滴療法の副作用

    NMNそのものでの問題は現在のところ認められておらず、通常の点滴で見られる問題点が指摘されているのみです。

    • 血管が細い場合は穿刺できない場合があります。
    • 点滴部位及び周囲の疼痛、痒みが起こる場合があります。
    • 注入部分に内出血、発赤、腫れ、ツッパリ感、熱感、硬結、注射痕を生じることがあります。
    • 圧迫が不十分だと内出血を起こし、腫れることや痺れが生じることがあります。
    • 血管痛が生じることがあります。
    • 色素沈着、感染症、神経損傷、迷走神経反射、アレルギーやアナフィラキシーショックなどの可能性は否定できません(頻度不明。どの薬剤でも点滴である限りこのリスクは存在します)

    なお、てんかん発作の既往がある方。妊娠中または2ヶ月以内に妊娠する予定の方、及び授乳中の方は絶対的禁忌ではありませんが、当院では安全を期して行わないようにしております。

     

    NMN点滴療法の料金

    3万円/150mg
    4万円/300mg 

     

     

    投与方法:内服

    当院で内服療法を行い場合は、NMNではなく、NMNの上位互換物質“5-デアザフラビン”を利用しています。
    5デアザフラビンとは、天然に存在するビタミンB2類似体で「新型ビタミンB2」や「CoenzymeF420」とも呼ばれるもので、国内特許取得、国内生産されている安心、安全な物質です。
    このデアザフラビン、近年そのすさまじいパワーで、一躍注目の物質となっています。エネルギー生産や細胞の代謝プロセスに関与する最も重要な分子、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)の前駆体として機能し、現時点で世界最強のミトコンドリア/サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)活性物質となっています。

     

     

    5デアザフラビンの効果

      • サーチュイン遺伝子(SIRT1)の活性が内服型β-NMNの10倍
      • ミトコンドリアのエネルギー物質ATPの産生が内服型β-NMNの数十倍、またミトコンドリアの保護作用は内服型NMNの100倍

    その他の効果として、

    • 虚血状態でも強力なATP生成(血流の途絶えた場所の回復を図る。虚血性疾患、臓器移植領域に応用)
    • 神経細胞の軸索延長、シナプス生成(脳細胞や神経変性など脳神経疾患回復の可能性)
    • 強力な細胞保護作用(ミトコンドリア病、腎機能低下に応用)
    • 老年症候群に応用
    • 自律神経疾患に応用(細胞の安定性向上)

    などが報告されています。
    NMNと5デアザフラビンの使い分けですが、低栄養、強い疲労、消化管に問題がある場合はNMN点滴をお勧めしています。なぜならこの場合は内服しても消化吸収が困難で、それを細胞内エネルギーに変えられないからです。
    これに対して、距離的な問題がありどうしても通院が難しい、またある程度エネルギーが回復し点滴までは不要になってきた、などの場合は5デアザフラビンの内服を推奨しています。

     

     

    副作用

    0.05~0.1%程度に軽い肝機能障害報告があります。しかしその場合摂取をやめると速やかに改善する可逆的なものでそれ以外の問題は認められておりません。

     

     

    内服量

    1回50~200㎎ 1日1回、朝摂取を基本とします。

     

     

    値段

    5デアザフラビン(TND1128) 1錠100㎎ 30日分 55,000(税込み)+CoQ10
    MiTOATP( 1錠50㎎)+ビタミンC   30日分 29,160(税込み)+CoQ10

     

     

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