「1分で効く! 下痢止めBOOK: 過敏性腸症候群(IBS)を自分の力で治す本」~東洋医学的視点

   

●東洋医学では冷えをとても嫌う

下痢止めBOOKの中に、冷えとお腹の関係も取り上げています。

ここは非常に大切なのです。なぜなら下痢(げり)は冷えから起こることが多いからです。

なお東洋医学ではこの「腸管の冷え」を2通りで考えます。

ひとつは、体の外からの、例えば冷房などによる冷えが体内に及ぶ場合です。もうひとつは、体を冷やすたべ物を体内に取り込んで冷える場合です。

下痢や便秘を周期的に繰り返すような人は、体を冷やす作用のある刺身、果物、生野菜などは避け、体を温め、胃腸機能を高める作用のある食べ物を取るようにします。特に胃腸機能を活発にする食べ物は、ショウガとシソです。ショウガには、内臓を温め、胃腸を丈夫にする働きがあります。

ただし、この温めるという点で有名な生姜ですが、東洋医学では生の生姜とこれを蒸してから乾燥させた乾姜とに分けて考えます。

生姜(しょうきょう)は、発汗作用、嘔吐や腹痛を止める作用があるのですが実は体を温める機能はそれほど強くありません。これに対して乾姜(かんきよう)になると、発汗作用はなくなり、体を温める作用が強くなります。

そのため、冷えによる腹痛・頻尿を改善するほか、()をめぐらせる作用も加わりますから冷えに伴う腸管の問題の場合は乾姜がおすすめです。

その他シソも、大腸、小腸の働きを活発にし、冷えによる下痢に効果を発揮します。慢性の下痢には、クズ湯、リンゴのすり下ろし、長ネギとショウガのスープ、梅干し、濃いめに入れた玉露や煎茶などがお勧めです。

 





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