有害金属のお話 3
・アマルガム(銀歯)
古くから用いられてきた歯の詰め物「アマルガム」。銀、亜鉛、銅、水銀から構成されており、その50%が水銀です。古い歯の詰め物では使われていることが多く、これがゆっくりと揮発することで体内に蓄積する危険は常に言われています。2016年に禁止されるまで、多くの人が歯の詰め物に入れられてきた歴史の古い歯科治療機材です。皆さんの歯の銀歯において、特に40歳以上の方はこのアマルガムが使われている可能性がとても高いと思われます。(2000年以降は積極的には使われなくなった)
・症状
水銀における問題は、まず思い浮かぶのが1950年代、熊本県水俣市で起きた「水俣病」です。手足のしびれ、身体のふるえ、言語障害などで始まり、ひどい場合は激しい痛み、意識不明の重体から亡くなることもありました。原因は、ビニール製造に必要な原料(アセトアルデヒド)をつくるときに発生したメチル水銀によるもので、工場廃水に混じって海に流れ、魚や貝によって人の身体に取り込まれることで症状が起こりました。現在は、これほど大量に一気には入って来ませんが、一度体内に入ると排泄が難しいため徐々に体に悪影響を及ぼす危険はあります。
なおその他の症状としては以下のようなものが挙げられます。
ちなみに私は数年前、実際に水俣市に足を運び、水俣病の現在の取り組みをうかがってきました。今から半世紀前の問題にもかかわらず、今も多くの方が後遺症で苦しんでおり、保証の問題での戦いが続いていました。まだ「水俣病」は終わっていないのです。
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