私の尊敬する日本人~中村久子さん

   

本日は私が日本人で最も尊敬するお一人、中村久子さんをご紹介したいと思います。

彼女は明治30年11月25日に生まれました。しかし2歳の時、足のしもやけがもとで突発性脱疽という病気になり、ついに両手両足を失ってしまいます。しかし、彼女はなんと、昭和43年、71歳で死去するまで、手足の無い状態で、日常の生活のほぼすべてを自分でこなし、さらに2人の子供たちを生み、育て、立派な成人へと育て上げているのです。

彼女の日常を簡単に見てみましょう。

・掃除:はたき、右脇下にはさんで、ちょっとだけ左腕で支えて使う。

・雑巾:口と両腕にて絞り、拭くのは左腕で行う。

・炊飯:米とぎは左腕で、ポンプの水汲みも、バケツの水も、洗濯なども、みんな左腕で行う。包丁は右わき下に挟み、左腕で押さえ、魚や野菜も料理する。野菜の皮むきは、皮引きを口にくわえて、品物を左腕で押さえる

・字を書く:筆は口に、万年筆、ペン、鉛筆などの硬質性の物は両腕で持って書く。万年筆の“インキ”も自分で入れる。鉛筆削りも、机の上の右端、または中央を10㎝ほど高くして、その上に鉛筆を置きナイフを口に、庖丁ならば右脇にはさみ、左腕で刃物の背をかげんしながら押して削る。

・入浴:湯ぶねの高い、そして深いお風呂には一人で入れないが、街の銭湯くらいの湯ぶねなら自由に入浴できる。左腕にタオルをかけて、前身、顔など洗う。背中を洗うことは、タオルの端を口にして、一方は後にまわして足で押えて、体と首と同時に動かして洗う。

食事:短い右腕に包帯をしてそのところへ、箸を差す。茶碗を左腕に乗せて頂く。包帯の巻き方がポイント。

 

裁縫~13年かかって洋服を仕立てる事まで出来るようになる。

そして彼女はこのような詩を読んでいます。

 

●ある ある ある

さわやかな 秋の朝

「タオル取ってちょうだい」 「おーい」と答える 良人がある 「ハーイ」という 娘がおる

歯をみがく 義歯の取り外し かおを洗う

短いけれど 指のない まるい つよい手が 何でもしてくれる

断端に骨のない やわらかい腕もある 何でもしてくれる 短い手もある

ある ある ある

みんなある さわやかな 秋の朝

 

私たちの周りで起こっていること、また今私たちが持っているもの、これは不満に思えばすべて不満の対象になりますし、満足だと思えばすべてに感謝する対象になります。

つまり、幸せか不幸せかをきめているのは、環境ではなく、大半は自分自身の心のとらえ方なのかもしれません。

コロナ禍で苦しい中だとは思いますが、そんな中で中村久子さんのお話が、皆様にとって何かお役に立つことになれば幸いです。





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